『離婚のツボとコツ』

4-3 調停はどのように進めていったらよいでしょうか?


<調停の日がやってきました>
先日、家庭裁判所に離婚調停申立書を提出し、ついに調停の日がやってきました。調停なんて初めてだし、どうやって進むのか、何を話したらいいのか、全くわかりません。けれども、とりあえず、日頃思っていることを全て伝えてくれば何とかなるのではないかと思っています。

 

<進め方のコツ>
●全て伝えれば良い結果が得られる、というのは幻想
相談の中で、調停に関する質問を受けることがあります。その際に、よくお話させていただくのが、「自分が離婚したい理由やエピソードを全て調停委員に伝えれば良い結果が得られる、というのは幻想です」という話です。

様々な不安を抱えて臨まれた調停の席で、少しでも良い結果が得られるように、あれも話した方がいいんじゃないか、これも話しておいた方がいいんじゃないか、話さなかったことによって後悔するくらいならどんな小さいことでも話しておこう、となってしまう気持ちは、とてもよく理解できます。しかし、これは調停という場では、あまり良い方法ではありません。

 

あまり良い方法ではない、という1つ目の理由は、調停委員も人間だということです。初めて会った人に、必要に応じて尋ねにくい質問もし、その上で話を整理して、訴えたいことを理解する。

これは、実際には、なかなか難しいことです。さらに、説明をするあなたが、緊張のため、早口になったり、うまく説明できないということもあるかもしれません。

 

話が前後して、あの話とこの話の関係がよくわからない、今の話を裏付けるものはあるのだろうか、離婚の話をしていたのに慰謝料の話になってそこから養育費の話になったぞ、というようなことになると、調停委員も話を整理しきれず、混乱してしまいます。

そのような状況では、調停委員が丁寧に話を聞いてくれたとしても、あなたが切実に訴えたかったことが伝わらなかった、ということになるかもしれません。

実際には、残念なことに、丁寧に話を聞いてもらえない調停委員もいます。その場合は、全てを伝えようとすればするほど、あなたが訴えたかったことは間違いなく伝わりません。

丁寧に話を聞いてもらえない調停委員に当たってしまった場合、そのことに文句を言っても、少なくとも離婚をめぐる状況は一向に改善しません。丁寧に話を聞いてもらえないならもらえないで、その調停委員にどのように話を聞かせるのかが重要になります。

話を聞かせるためには、シンプルに、そして具体的なエピソードを伝えることが重要だと思います。
私が、よく提案させていただくのは、

(1) 相手と離婚したい理由を、伝えたい順に上から2~3つ挙げてみる
(2) その理由にまつわるエピソードを、各理由ごとに1~2つ挙げてみる
(3) 最後に、今回相談に来ること(あるいは離婚調停の申し立て)を決意させたエピソードを挙げてみる
(4) 各エピソードについて、いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どのようにしたのか(いわゆる5W1Hです。ただ、日常生活上のエピソードですので、記憶が曖昧なのは当然ですから、厳密に5W1Hにこだわる必要はありません)を明確化する

 

という整理をした上で、そうやって整理したことだけを調停委員に伝えてみる(といっても、これだけでも意外と結構な分量になるのではないかと思います)という方法です。

 

例えていうと、あなたが持っているボールには、50点を得られるボールもあれば、1点しか得られないボールもあります。他方で、調停委員の持っているバスケットは、ボールが5個くらいしか入らない大きさです。この状況で高得点を取るには、闇雲にボールを投げるよりも、点数が高いボールから、きちんとバスケットに入れていくことが重要だと思います。

まずは、数あるボールを整理して、点数が高いボールを選別し、それを調停委員のバスケットに入りやすいよう、具体的なエピソードの形で投げてあげることが大切だと思います。

 

そして、あまり良い方法ではない、という2つ目の理由は、時間の問題です。調停は、簡単に言うと、相手とは顔を合わせることなく、交互に調停委員のいる部屋に入り、

(1) あなたが、自分の主張を調停委員に伝える
(2) 調停委員が、あなたの主張を整理して相手に伝える
(3) 相手が、調停委員に対し、あなたの主張に対する自分の主張を伝える
(4) 調停委員が、相手の主張を整理してあなたに伝える

 

ということを操り返して進んでいきます。

 

そして、調停は、概ね1回につき、2時間程度の時間が予定されています。そのため、例えば、あなたが1時間話して、相手が1時間話したとなると、もうその日は終わりです。調停委員から、次回までに考えてきてください、という言葉と共に相手の主張を伝えられ、次回の期日(概ね1ヶ月から1ヶ月半後が多いと思います)
を決めて終わり、ということにもなりかねません。

 

他方で、あなたが30分話して相手が30分話し、さらにあなたが30分話して相手が30分話す、ということになれば、上の調停の例の2回分の内容になります。後者の方が2倍のスピードで進行するとまでは言えませんが、1回の調停の密度が濃くなることは間違いないと思います。その結果として、迅速に調停が進み、話し合いも早くまとまるはずです。

伝えることを、重要なことに絞ることで、調停という限られた時間を有効活用し、迅速に調停を進めることができます。

調停ということになると、サラリーマンにとっては、そのつど仕事を休む必要があります(調停は、まず平日にしか行われません)。また、小さい子どもと一緒に暮らしている場合には、子どもを預ける先を探す必要もあるかもしれません。そもそも、月1回程度といえども、慣れない裁判所に行くこと、さらには調停のための準備をすること自体が相当な負担のはずです。そのため、回数を重ねるほど、負担感ゆえに感情的なぶつかり合いが強くなって譲歩しにくい気持ちになり、ますます調停が長期化していく・・・という悪循環も生じかねません。

●常に対案を考えておく
例えば、前回の調停の最後に、あなたが慰謝料として500万円を請求し、そのことを調停委員から相手に伝えてもらったとします。これに対して、今回の調停の最初に、相手から100万円であれば支払える旨の回答があったとします。

このようなケースで、相手から満額回答がなかった場合の対案を事前に準備していなかった、ということになると、1ヶ月から1ヶ月半に1回のペースで行われる調が、相手の回答を聞くだけの機会となってしまい、結果としてするすると長引いてしまいます。

相手がこちらの要求に応じてくれない場合に、「応じてくれ」「いや、応じない」という押し問答を繰り返して話が進むことは、まずありません。調停を迅速に進め、一日も早く離婚後の新生活を始めるためには、こちらの提案が相手に受け入れられなかった場合にどうするのか、という対応をきちんと準備しておく必要があります。

上の例であれば、例えば、

 

(1) 500万円に応じてもらえないのであれば、話し合いは無理
(2) 気持ちとしては500万円だが、150万円で再提案する
(3) 100万円なら、代わりに養育費を相場より月5000円増額してほしい

といった対案を用意しておくことが考えられます。

 

自分にとって本当に譲歩できないラインを割る回答しか相手から出てこない場合には、そこで押し問答を繰り返すよりも、速やかに調停を不成立の形で終了させて訴訟を起こす方が、結果として早期に離婚に関する諸問題が決着すると思います ((1)の回答)。

 

ただ、ここで言う「本当に譲歩できないライン」というのは、自分の気持ちだけでなく、相場や見通しを元に設定しないと、結果として(経済的には)損だった、ということも起こりえます。

 

例えば、不貞を理由とする離婚において、あなたが500万円の慰謝料を希望していたとしても、一般的な不貞の慰謝料の相場は200万円前後と考えられます。さらに、訴訟になると、弁護士に払う費用も50万円くらい必要になるかもしれません。

加えて、訴訟に伴う打ち合わせなどの負担もあります。そうなってくると、訴訟にすることによって、あなたが得られる経済的な利益は、

200万(相場) - 50万円 (弁護士費用概算) -打ち合わせの負担=150万円以下

 

ということになりかねません。

 

自分の中で、500万円は譲れないと思っていたとしても、相手から250万円支払うとの回答があった場合には、訴訟にすると、経済的には、かえって損をする可能性も否定できません(もちろん、相場は相場にすぎません。事案によっては、より高額な慰謝料が認められることは当然あります。どうしても相手を許せない気持ちが強い場合には、訴訟にするというのも当然ありうる選択肢です)。

 

対案の準備にあたっては、まず初めに、相場や本件の見通しなどから割り出した、「本当に譲歩できないライン」を算出します。

その上で、まずは、ラインを意識した金額(上の例では150万円という金額)を対案として提案する((2) の回答)、ということが考えられます。

 

この提案に対して、相手より、一括で支払うお金がないから100万円までしか支払えない、という回答がなされた場合には、分割の提案をしたり、あるいは、子どものためのお金であれば出してくれそうなタイプであれば、慰謝料は100万円で良いので養育費を相場より5000円上げてほしい((3)の回答)、という対案を出すことが考えられます。

 

(3) のような対案は、事情に応じて様々なものが考えられると思います。慰謝料は100万円で構わないけれど、相手が結婚前から持っていた(財産分与の対象にならない)ミニバンが欲しい(子どもと一緒に暮らすためには大きな車が必要になる)という提案もあるかもしれません。

話し合いが平行線になってしまっている時ほど、お互いのニーズを意識した対案(3-8節参照)を数多く用意することによって、話し合いがまとまる可能性が出てきます。

◎進め方のコツポイント
調停はプレゼンテーションです。
譲歩できるラインの算出と、それを元にした対案の準備を。

 

<利用上のツボ>
●調停の流れ
離婚調停申立書が家庭裁判所に受理されると、期日を決めるための連絡がきます。

 

この時、相手が会うと暴力を振るってくる、相手と会うことに恐怖心がある、といったことを伝えると(あるいは、申立書と一緒にその旨を記成した書面を提出していると)、様々な配慮をしてもらえます(配慮の内容については、ここに書いてしまっては意味がないと思うので、敢えて書きません)。疑問や不安がある場合には、きちんと裁判所の職員に伝えるようにしてください。

期日が決まると、相手に郵便で連絡がなされます。この郵便に、何月何日の何時にどこの裁判所の何階の待合室に来てください、ということが書かれています。

裁判所では、調停を申し立てた側を申立人と呼び、申し立てられた側を相手方と呼びますので、以後、そのように表現させてもらいます。

 

午前の場合は10:00までに、午後の場合は13:30または15:30までに、申立人は申立人待合室に、相手方は相手方待合室に来るように指示される場合がほとんどです(裁判所によって時間は多少異なります。また、待合室行く前に受付で一声かけてください、と言われるところもあります)。

 

お互い、別室で待機することになります。また、調停委員の前で相手方と同席するのは、限られた場合だけです。そのため、基本的に、調停の期日の間、相手に会うことはありません。ただ、同じ時間に呼び出されているため、裁判所の入り口や受付で、ばったり会ってしまうことがあります。どうしても会いたくない場合には、少し早めに来ておくというのも良いかもしれません。

時間になると、調停委員が待合室に呼びに来ます。初回だけ、申立人と相手方の同席で調停の説明をしたい、と言われることがあります。相手と同席することに抵抗がある場合には、断っても大丈夫です。

 

調停委員は、調停室というところで待機しています。調停委員は2名で、離婚調停の場合には、男性の調停委員と女性の調停員の組み合わせで対応してくれます。なお、親権や面会交流に強い争いがある場合は、家庭裁判所調査官が同席することもあります。また、その場にはいませんが、裁判官も関与しており、調停が進むと、調停室に裁判官が在席していることもあります。

 

まず、申立人が待合室から呼び出され、調停室に入ります。待合室は家族等も一緒に入ることができますが、本人と一緒に調停室に入って調停委員と話をすることができるのは、原則として弁護士だけです。

 

調停室に入ると、本人確認や、離婚調停を申し立てた理由、離婚の条件などについて聞かれます。このあたりは、進め方のコツを参考に、きちんと準備して臨んでください。

ひと通り話がおわると、相手方と入れ替わります。調停委員は、申立人が申立人待合室に戻ったのを確認してから、相手方待合室に呼びに行きますので、鉢合わせすることはありません。今度は相手方から事情を聞いたり、あなたの希望を伝え、それに対する意見を聞き取ったりします。

その後、申立人に交代し、相手方の希望を伝え、それに対する申立人の意見を聞き取り、相手方に交代、ということを何度も繰り返して進めていきます。

1回の調停は概ね2時間程度を予定しており(話がまとまりそうな場合、多少延長してもらえることがあります)、その間に話し合いがつかなければ次の期日を決めることになります。裁判所の規模にもよりますが、概ね同じ曜日で1ヶ月から1ヶ月半後に次の期日が入ります。

そのような形で調停期日を重ねたにもかかわらず、話し合いが一向にまとまらない場合には、離婚調停は不成立として終了することになります。その場合には、さらに離婚訴訟を起こすか否かを検討することになります。

また、話がまとまった場合には、話し合いの成果を調停条項という形にまとめ(契約書のような形になります)、裁判官が調停の席で内容を読み上げて確認し、問題ないということであれば、調停が成立し、終了します。読み上げて確認する際は、原則として、申立人と相手方の同席が要求されますが、暴力などがある場合には、柔軟な対応をしてくれる裁判所がほとんどです。

なお、裁判官が読み上げた調停条項は、後日、調停調書という形で、書面にされますが、調停成立の場で渡されることはありません。

離婚を内容とする調停が成立した場合、調停成立の日に離婚が成立したことになりますが(よく誤解されますが、調停成立時に離婚も成立します。届出の提出時ではありません)、戸籍に反映されるのは、裁判所から調停調書謄本(抄本)の交付を受けて役所の戸籍課等に離婚届と共に提出してからになります。調停調書謄本(抄本)が一緒に提出されていれば、当然、相手の署名などは不要です。

余談ですが、離婚後に使用する氏に関する届出を行う関係で、婚姻時に氏を変えた方が離婚届を提出することが多いです。ただ、調停の相手方が離婚届を提出する場合、調停調書の記載に独特の記載が必要になります。稀に、裁判所が失念していることがありますので、相手方が出す予定の場合には、調停成立時に「相手方ですがこれで役所に出せますか」と確認してもらった方が良いかもしれません。

 

●弁護士活用のすすめ
一般には、離婚訴訟はともかく、離婚調停は弁護士がいなくても何とかなると言われているようです。

 

しかし、第1に、進め方のコツでお話したような、調停委員に話を聞かせる手法は、とても技術的なものです。自分が離婚をしたい理由を上から2~3つ挙げるといっても、これを1人で整理するのはかなり大変なことです。一人で悶々と考え込むより、弁護士と対話しながら整理していく方が、迅速かつ的確に整理していくことができると思います。

 

第2に、数あるエピソードの中から、一番効果的なエピソードを選別し、さらに、そのエピソードが5W1Hをきちんと満たすほど具体化されているかという点についても、自分で書いたものは、どうしても無意識あるいは暗黙の前提により、他の人から見たときに足りない部分があったりしますから、弁護士をはじめとする第三者の視点で客観的に検証する必要があります。

 

筆者がご依頼を頂いて、離婚調停の代理人をさせていただく場合は、調停を申し立てる時点で、結婚生活史の作成をお願いしています。これは、2人が出会ってから別居に至るまでのエピソードで、離婚に際して主張したいエピソード(さらに、相手から主張される可能性がある、こちらに不利なエピソード)を、とにかく時系列順に、大きなものから小さなものまで記載してもらうものです。これを元に打ち合わせをさせていただき、離婚したい理由やそれを基礎付けるエピソードを整理するお手伝いをします。そして、最終的にその整理の結果を、書面として裁判所に提出します。

なお、筆者の場合は、初回相談時はとりあえずお話を聞きたいということと、そもそも離婚を決める前段階で一度相談に来ていただければと思っていることから、あくまで、調停を申し立てる時点で作成をお願いしています。

結婚生活史のサンプルは、以下の通りです。赤字は、この結婚生活史を元に、打ち合わせの際に、筆者であればこういう点を掘り下げて質問したいというメモです。なお、この結婚生活史のサンプルも、当事務所の新人事務局に仮設事例を考えてもらい、それに基づいて記入してもらったものです。末尾に記載されているエピソードを整理する視点が、理由整理シートとは若干異なっています(例えば、「人間性」としてしまうと漠然としており、調停委員に伝わりにくいと考えています)。これが、第三者の視点を入れる意味であろうと思います。

第3に、話を聞かせる手法のみならず対案を出す段階で要求される、「本当に譲歩できないライン」を割り出し、ニーズを汲み取って対案の候補を複数提案する、という作業は、弁護士の知識と経験が活きる部分です。

 

他にも、調停室に一緒に入ることによって、話がずれてしまったときには軌道修正をし、言葉足らずだと思った場合には補足を促し、話が噛み合っていないと思ったときにはその旨をうまく指摘する、といったこともできます。

また、そもそも1人で裁判所に行くことはとても不安だろうと思います。特に、配偶者からの暴力がある場合には、不安な気持ちはとても強いと思います。裁判所と当日の段取りを調整し、一緒に行動する、という形で力になることもできます。

このように、訴訟前の調停段階であっても、弁護士が力になれることは非常に多く、弁護士を入れることによって、調停をより良い形で迅速にまとめることができるのではないかと思っています。

 

◎利用上のツボポイント
調停といっても、入念な準備が必要です。
弁護士の活用も検討してみてください。

 

◎用語の解説
・調停 【調停調書】:裁判所における、非公開の話し合いの手続【その話し合いの結果が記載された公的な書類】。原則としてお互いに顔を合わせることはなく、守秘義務を負う調停委員が間に入り、話し合いを進めていく。詳細については、4-3節参照。
・慰謝料:精神的な苦痛に対する損害賠償(金銭請求)。詳細については、3-1 節参照。
・養育費:親が支払わなくてはならない、子どもの生活費。親権者でなくなっても、親子関係はなくならない。詳細については、2-5節参照。
・期日:裁判所において、調停手続や審判手続などが行われる日のこと。
・財産分与:婚姻中に夫婦で形成した財産を、離婚に伴い分配・清算する手続き。詳細については、3-2節参照。
・親権【親権者】:①子どものしつけや日常生活の世話(監護教育)と②子どもの代わりに契約や財産の管理(法定代理人)をする権限 【その権限を持つ者)。詳細については、2-1節参照。
・面会交流:離婚や別居により子どもと離れて暮らしている親が、子どもと会うこと。詳細については、2-11節参照。
・家庭裁判所調査官:家庭裁判所で取り扱われる離婚等の家族に関する事件について、法律以外の観点からも適切な解決を図るべく、心理・教育・福祉の知見を有する専門職として事件に関与する裁判所の職員。

▼結婚生活史
結婚生活史
2009年5月【出会い】職場の先輩であり職場の飲み会で親しくなった。強引になところが良かった。また、少しだらしないところもあり、私がお世話してあげたいという気持ちになり、そこも良かった。
*強引、だらしない、あたりのエピソードの掘り下げ。
*お世話してあげたいあたりの確認。

2009年11月【夫からプロポーズ】
*交際中のエピソードで、今につながるものがないか。

 

2009年12月【結婚の準備】自分の実家は特に結婚式にこだわりがなかったが、夫の実家は招待客の人数や料理、来賓スピーチに至るまで非常に細かく口を出してきた。本当はレストランウエディングをしたかったのだが、そんなのはみっともないと却下された。
*相手方の実家とのやり取りの掘り下げ。

 

2010年5月【結婚】 新婚旅行で海外に行く際に義母が成田までついてきた。
*相手方の実家との関係のエピソード。

 

2010年7月【妊娠】夫の実家に里帰りをするように義母から提案された。自分の実家に帰ると返事をした。
*義母からの提案の経緯、理由等。実家との関係キーワードか
*妊娠中のエピソードなにかありそうな気がする。掘り下げ

2011年3月【出産】夫の実家に子どもの命名について文句を言われた。本当は義父が命名したかったようだ。
*実家がらみのことなのでエピソード確認。

2011年4月【夫の転勤に伴い転居】夫の帰りが遅くなる。
夕方泣きする子どもの傍ら一生懸命夕飯を作っても事前連絡もなく飲みに行き夜遅く帰ってくる日が続く。一方で食事を家で取るときには品数や味付けについても口うるさく言われる。
*転居以来急にか? 以前は? 心当たりなどについて確認。

 

初めての育児でつらいうえ、アトピーである子どもについて心配だと話すと「そんなの気にしすぎだ」と言われ、ママ友についての悩みを相談すると「そんなのくだらない。俺は会社でどれだけ仕事が大変なのかわかっているのか!」と言われる。
*実際の子どもの状況、ママ友との具体的な悩み、夫とのやり取りを確認

 

休みの日は昼まで寝ている。家にいる日は子どもと遊んで欲しいが、「せっかく休みなんだから趣味に出かけたい」と言い、可愛がりもせず出かけてしまう。
*何にはまっているのか、趣味に関するエピソードも含めて確認。

子どもと出かけてくれるとしても自分の洋服選びに一時間かかる。結局出かけるのは夕方。それでも目的地に早く着けなかったのは「お前の段取りが悪いからだ」と言われる。
*具体的なエピソードの確認。

 

一方で自分の実家には常に無抵抗。義理の父に私がなじられた時も知らん振りをしている。
*具体的なエピソードの確認。

義理の母から実家に遊びに来てと言われれば、子どもと遊びに行ってくれることもしないのに、私たちを連れてせっせと出かける。子どもを可愛がってくれなくて子どもがかわいそう。
*具体的なエピソードの確認。

 

2012年11月(七五三】祝いの席で義父が私の実家をバカにした発言をするが夫は止めることもせず、聞こえないふり。私には威張り散らし、子どももかわいがらず、両親にいいなりの夫に一層の嫌悪感を抱くようになる。
*具体的にどんなバカにする発言があったのか。
*威張り、かわいがらずのエピソード確認。

2013年5月(職場の女性との浮気の疑い】
相変わらずの日々の中、土曜日曜も仕事だと出かけることが多くなる。
*外出が増えたのは何月頃からか。

 

夜中に酔って帰って来て携帯を手に持ったまま寝ていたところへメールが入って来たのにたまたま気がついた。なんとなく予感がしてその時初めて夫の携帯を見ると女性からのメールであった。職場の人の名前があったことから、送信者は職場女性であり、飲み会のあとに2人きりでいたことがわかった。メールを見たことは夫には伝えなかった。
*文面の確認、どう思ったか。

自分はこんなに家庭のことを一生懸命やっているのに夫は外で好きなことをしていると腹立たしくなり、一日中いてもたってもいられない状態のところ、夫がたまたま家に携帯を置き忘れた日があった。つい携帯をみてしまうと週末仕事だと出かけていたのは女とデートをしていた日が多くあったのだということが
わかった。
*文面の確認、どう思ったか。

 

2014年12月【離婚したいと告げる】相変わらずの夫と平然とまた正月を過ごすことは考えられなかった。これから永遠かと思うと絶望的だった。想像するだけで苦しくなり食べ物の味がわからなくなった。夫に離婚したいと伝えるが「仕事が忙しいからそんなこと考えている暇はないし、お前なんか何もできないんだから仕事もないし、子どもも育てていけない。親権は俺になる」と言われた。
*以前から、そのような暴言はなかったか。あれば、具体的なエピソードも。
*心療内科に通っていたり、通うことを考えているか。
*通っている場合、診断書と薬名の確認。
*自己評価に関する質問。その他、自己評価に関する質問・確認。

 

・エピソードを整理する視点
⇒夫の実家との軋轢、子どもへの愛情(育児)、浮気あたりを中心に。

 

【コラム】離婚調停は、別居してからの方が良い?
離婚調停は別居していないと難しいですか、というご相談を受けることがあります。いろいろな考えをお持ちの方がいらっしゃると思いますが、私は、同居しながらの離婚調停は難しいし、意味がないと思っています。

 

離婚調停は、2人の間での直接の話し合いではうまくまとまらない場合に、第三者である調停委員に間に入ってもらって、2人の話し合いをまとめていく手続きです。せっかくそのような手続きを利用していても、2人が同じ屋根の下に幕らしているのであれば(調停期日が1ヶ月から1ヶ月半に1回程度しか入らないことも相まって)、調停以外の場で必ず離婚に関する話が出ます。そうなると、わざわざ調停を利用している意味がなくなってしまいます。

さらに、家庭という私的な空間で、突然に、そして終わりなく、直接の話し合いが行われることになります。外で話すよりも感情的になってしまったり、日常生活の疲れと相まって相手の言葉に対する不快感も強く感じると思います。結果として、より一層話がこじれていきます。

 

せっかく、調停を利用するのであれば、調停のメリットを活かすためにも、別居をされてからの方が良いと思います。ちなみに、別居というのは、実は新生活の始まりでもあります。

 

例えば、今まで専業主婦だった方が、別居し、仕事を見つけて働き始めたとなると、その後に離婚が成立しても、日常の生活サイクルが変わることはないはずです。離婚調停成立後のお打ち合わせの際、離婚が成立した日には、何かが変わるような気がしていたのだけれど、実際には生活に大きな変化はなかったですね、と話す方もいらっしゃいました。

離婚調停とは、あくまで法律上の決着をつける手続きにすぎず、新生活そのものは別居と同時に始まっていると言って過言ではないのかもしれません。

もし、心の体力に余裕があるのであれば(とりあえず別居して一息ついた後は)、離婚の成立を待たずに、今後自分がどう生きていくのか、どういうライフスタイルを構築していくのかについて、考えていただいても良いのかもしれません。

もちろん、法律上の決着をつけるこということは、とても大事なことです。離婚が決まるということは、夫婦という関係に苦しめられてきた人にとって、大きな安心感をもたらすことだと思います。養育費や慰謝料、財産分与の額が明確に定まるということもまた、大きな安心感をもたらすことだと思います。


森井 啓之

代表 行政書士

森井 啓之

東京大学法学部を卒業後、大手金融機関に入社。法務部で、民法改正への対応、リーマン・ブラザーズの破産管財人との英語での激しい交渉を経て莫大な債権回収(詳細は守秘義務)に成功。また、個人融資における遺言・相続業務など幅広い経験を積んで参りました。皆様に、迅速かつ丁寧で最高の法務サービスをご提供させて頂ければ幸いです。

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