『会社設立のポイント』

3-2-(1) 定款の書き方


●定款の書き方に決まりはない
特にこれといったフォーマットはないので、一般的な文書を作成するのと同じ感覚でかまいません。ただし、定款は自社以外にも、金融機関や役所に提出することがあるので、ほかの人が見やすいように作成する
ことを心がけます。一般的に次のような書き方をします。

・用紙の大きさは「A4縦」サイズ
・横書きにする
・文字の大きさは10.5~12 ポイント

Microsoft Wordなどの場合、10.5~12ポイントが見やすくてお勧めです。フォントは、通常であれば明朝体かゴシック体を使用します。

●パソコンやワープロソフトでの作成が望ましい
変更や訂正が簡単にできるので、パソコンやワープロソフトでの入力が便利です。手書きでもかまいませんが、その場合は黒インクのペンか黒ボールペンを使用します。鉛筆書きは不可です。

●表紙をつけるかつけないかは自由
表紙をつけたほうが見栄えがいいのでお勧めしますが、枚数がかさむため、表紙をつけない定款も見受けられます。

●末尾に発起人全員の署名押印または記名押印をする
署名押印は、手書きで氏名を書き、その横に押印します。
記名押印は、パソコンなどですでに氏名が印字されている場合に、その横に押印します。押印には実印を使います。
周りや中の文字が欠けている押印、溝にほこりなどが入り、文字が判別しにくい押印、極端に薄い押印は無効になる可能性があります。試し押しをし、濃くはっきりと押印します。
※ 押印:印を押すことです。

●ホチキスで留めるか袋とじにする
書類のとじ方は、紙の左端をホチキスで2カ所留めます。そのままでもかまいませんが、定款のように複数枚に及ぶ書類は、袋とじにしたほうが印鑑を押す個所が少なくてすむばかりか、見た目にも重厚感が増します。袋とじをする場合は、文具店などで製本テープが販売されているので、利用すると発にとじることができます。

●各ページに契印をする
定款は差し替えができないようにし、改ざんを防止するため、各ページに契印が必要です。契印とは文書が2枚以上にわたるときに、一体であることを示し、文書の抜き差しができないように印鑑を押すことです。
ホチキスで留めている場合は、各ページの継ぎ目に発起人全員の個人の実印で契印をします。袋とじにしているのであれば、表と裏に契印をします。

●訂正がある場合は、二重線で消して訂正印を押す
誤字・脱字・間違いに気づいた場合、製本前であれば、打ち直して再度出力し製本します。製本後で面倒な場合は、直接書き込んで直すことができますが、その場合は訂正印を押します。
訂正個所に二重線を引いて、正しい文章は二重線の上側や隣など、余白部分に書き入れます。訂正印として上または下の欄外に、発起人全員の個人の実印を押します。そして、「○字削除 ○字加筆」のように、削除した文字数と書き加えた文字数を記入します。数字や「、」「。」といった句読点も1字として計算します。修正テープや修正ペンを用いて訂正することはできません。

●修正に備えて捨印を押すことができる
訂正がない場合でも、公証役場に行ってからミスが見つかった場合、その場で修正できるように、あらかじめ捨印を押しておくこともできす。欄外に発起人全員の実印を押しておき、訂正があったときは、上記の訂正印と同様に二重線で消し、普き加える形で対処します。
訂正印の場合には、修正個所それぞれに訂正印を押しておく必要がありますが、捨印を押しておくと、そのページに複数の間違いがある場合でも、まとめて修正を加えることができるので便利です。ただし、あらかじめ捨印を押しておくことで悪用されることもあるので、注意が必要です。

<まとめ>
● 定款の書き方にこれといった決まりはない
● A4サイズの横書きが望ましい
● 定款の末尾に発起人の署名押印または記名押印をする
● 印鑑は個人の実印を使う
● 定款はホチキスで留めるか袋とじにし、契印をする
● 製本後に誤字・脱字がある場合は、直接書き込んで訂正印を押す
● 不備があったときのために捨印を押しておくことができる


森井 啓之

代表 行政書士

森井 啓之

東京大学法学部を卒業後、大手金融機関に入社。法務部で、民法改正への対応、リーマン・ブラザーズの破産管財人との英語での激しい交渉を経て莫大な債権回収(詳細は守秘義務)に成功。また、個人融資における遺言・相続業務など幅広い経験を積んで参りました。皆様に、迅速かつ丁寧で最高の法務サービスをご提供させて頂ければ幸いです。

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