『相続実務のツボとコツ』

2-4 信託のデメリットは?


<法務・税務で不確定要素がある>
実務的に比較的新しい制度であるため、法務、税務について判例が少なく、確立した法解釈がないため、想定外の解釈となる可能性は否めません。また、税務の取扱いが変更となる可能性もあるため、柔軟に対応できるような設計しておく必要があるでしょう。

<導入コストが発生する>
信託の費用は、一般的に専門家コストと、不動産を信託財産に組み入れた場合の流通税があります。
専門家コストには、

・信託の提案・コンサルティング費用
・信託契約書の作成費用
・不動産登記手続報酬

があり、信託契約を公正証書で作成する場合は、公証役場への費用が発生します。
不動産を信託した場合の流通税には、

・不動産名義変更手続きの登録免許税
・信託契約書への収入印紙

があります。

<金融機関等の整備が整っていない>
信託口口座とは、信託契約に基づき、受託者が委託者から信託された金銭を管理するための専用の口座です。この信託口口座は、金融機関へ開設の相談することで作成します。委託者から受託者へ財産を移し、受託者名義で信託財産を管理処分することが実現できなければ、信託の目的を達成することが難しくなりますので、信託ロ口座が開設できるかは重要です。

現時点で、金融機関によっては、信託口口座に対応していないケースもありますので、信託契約を進める段階から金融機関との打ち合わせを行い、信託についての説明を行うことが重要です。

それでも、信託ロ口座の作成ができない場合の実務運用は、受託者個人の口座を新たに作成し、これを信託契約書に信託専用口座として記載します。


森井 啓之

代表 行政書士

森井 啓之

東京大学法学部を卒業後、大手金融機関に入社。法務部で、民法改正への対応、リーマン・ブラザーズの破産管財人との英語での激しい交渉を経て莫大な債権回収(詳細は守秘義務)に成功。また、個人融資における遺言・相続業務など幅広い経験を積んで参りました。皆様に、迅速かつ丁寧で最高の法務サービスをご提供させて頂ければ幸いです。

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