『会社設立のポイント』

2-11-(1) 許可がないとできないお仕事?


これまで、会社をつくる方法について見てきました。会社という「体」ができれば、いよいよ運営していくことになりますが、運営をしていくにあたっては、法令や条例上、さまざまな許可や届出などが必要になる場合があります。

一般的には「許認可業種」といわれています。仕事の種類によっては、無許可での営業には刑事罰が課せられる場合もあるので注意が必要です。ここでは、特に人気のある仕事に関して、許認可の要否などについて表にしてあります。このほかにも、許可や資格などが必要となる場合が多数あるので注意してください。

許認可の申請自体は、登記が完了してから行います。なお、税務署等への届出は、第5章をご覧ください。

●許認可の種類
営業の許認可の種類には、次のようなものがあります。
①許可:法令により一般的に禁止されているが、行政機関の一定の条件を満たしていれば営業が認められるもの
②登録:行政機関に一定の事項を届け出て、帳簿にその事項が記載されれば、営業が認められるもの
③届出:行政機関に一定の事項を届け出れば、それで営業を認められるもの
※ 許認可を取得するには、基準を満たしていることを証明するため、さまざまな添付書類が必要です。

上記の申請の窓口は、保健所や警察署、地方自治体など、各々の内容によって異なります。必要な申請の手数料や、要件などもさまざまなので、不明な場合には、関係官庁に対して問いあわせをして確認をしておきましょう。もし、許可が必要かどうかや、関係官庁もわからない場合には、中小企業支援センターなどの相談窓口(各地方の相談窓口一覧:http://www.chusho.meti.go.jp/soudan/todou_sien.html)を活用するといいでしょう。

●要件
許認可を取得するためには、幾つかの条件(要件)を満たす必要があります。どのような要件を満たさなければならないかは、許認可によって異なります。

たとえば、カフェなどの飲食店営業なら、少なくとも、次の2つの要件を満たす必要があります。

①「食品衛生責任者」の資格を持った人を店に1人置くこと
②都道府県ごとに条例で定められた施設基準に合致した施設をつくること

なおこの「食品衛生責任者」は、食品衛生協会が主催する「食品衛生責任者養成講習会」を受講すれば、比較的簡単に取得することができます。
また、マッサージ、指圧などの場合には、あん摩マッサージ指圧師といった国家資格が必要になります。加えて、この場合、開設後10日以内に開設届を管轄の保健所に提出しなければなりません。

一方、整体やリフレクソロジー(足つぼ療法)など「あん摩」「マッサージ」に該当しないものについては原則資格は不要ですし、保健所に対する届出も不要です。ただし、こうした施術を行う際「マッサージ」をうたうと「あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師等に関する法律」(いわゆる「あはき法」)違反になる可能性があるので、看板やホームページを作成する際には注意が必要です。

また、医師法の関係から、資格なく医療行為(医業)を行うことは禁じられているので、医療行為と混同される表現も避けなければなりません。宣伝などには注意が必要です。

このように、要件を満たすためには、何らかの資格を取得しなければならないこともありますし、許認可取得に時間を要することもあります。開業の前に提出しておかなければならない書類等もありますし、提出の時期や許可を得るまでの時間等、詳細を監督官庁に確認をしたうえで、開業までの計画を立てることが必要です。


森井 啓之

代表 行政書士

森井 啓之

東京大学法学部を卒業後、大手金融機関に入社。法務部で、民法改正への対応、リーマン・ブラザーズの破産管財人との英語での激しい交渉を経て莫大な債権回収(詳細は守秘義務)に成功。また、個人融資における遺言・相続業務など幅広い経験を積んで参りました。皆様に、迅速かつ丁寧で最高の法務サービスをご提供させて頂ければ幸いです。

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