契約書作成マニュアル

2.契約書に関する基礎知識


(1) 契約自由の原則
日本の民法においては、「契約を結ぶか結ばないのか」「契約内容をどのようなものにするか」等は当事者の自律的な判断・決定に委ねられるのが原則とされています。従来は明文化されていませんでしたが、2020年4月施行の民法においては、以下の3項目が規定されました。

① 契約締結の自由 :契約を締結し、または締結しない自由
②契約内容決定の自由契約の内容を自由に決定することができる
③方式の自由 :契約を書面で締結するか、口頭で締結するか等、契約締結の方式を自由に決定することができる

(改正法の条文)
(契約の締結及び内容の自由)
第521条
何人も、法令に特別の定めがある場合を除き、契約をするかどうかを自由に決定することができる。
2 契約の当事者は、法令の制限内において、契約の内容を自由に決定することができる。
(契約の成立と方式)
第522条
契約は、契約の内容を示してその締結を申し入れる意思表示(略)に対して相手方が承諾をしたとき
に成立する。
2 契約の成立には、法令に特別の定めがある場合を除き、書面の作成その他の方式を具備することを
要しない。

ただし、上記原則には例外があります。公の秩序に反するような内容の契約は無効とされますし、法令一般を遵守した内容でなければなりません(上記②の例外)。

また、法令上、契約の締結を務付けられる規定が設けられている場合(上記①の例外)や、特定の内容の契約については決められた方式・内容で締結しないと無効となります(上記②の例外)。

○強行規定の例
・公序良俗に反する契約は無効(民法390)
・保証契約は、書面でしなければ効力を生じない(民法54461)
・30年より短い借地権の存続期間の定めは無効(借地借家法53.9)
・水道事業者は、正当の理由がなければ給水契約の申込みを拒んではならない(水道法151)
・NHKとの受信契約締結義務(放送法641)


森井 啓之

代表 行政書士

森井 啓之

東京大学法学部を卒業後、大手金融機関に入社。法務部で、民法改正への対応、リーマン・ブラザーズの破産管財人との英語での激しい交渉を経て莫大な債権回収(詳細は守秘義務)に成功。また、個人融資における遺言・相続業務など幅広い経験を積んで参りました。皆様に、迅速かつ丁寧で最高の法務サービスをご提供させて頂ければ幸いです。

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