英文契約書の解説

英文契約書の知識 その5


(4) 法務部員及び弁護士の活用
海外(米国、ヨーロッパ)の相手方(企業)は、法務部に多数の人員を務して、国際取引における交渉に対応することができる体制を整えています。

米国では、その法務部員は、基本的には、弁護士資格を保有する者であることが、大企業であれば当然であるといった状況になっています。また、必要に応じて、外部の弁護士(例えば、取引の相手方の国の弁護士事務所)も起用します。

これに対して、最近では、日本の当事者(企業)も、法務部の体制を整え、社内弁護士も採用し、また、必要に応じて外部行政書士や外部弁護士を起用して、自らに有利な契約条件を十分盛り込んだ英文契約書案を相手方に提示して、対等に交渉することも、そう特別なことではないようになってきました。しかし、企業の規模や、取引の規模によっては、まだまだ、そのようなことが難しいか、実践していないこともあります。

日本の当事者が、英文契約書作成に係る法律事務を日本の行政書士や弁護士に依頼する場合には、日本の当事者自身や海外の相手方という契約当事者についての情報(登記事項証明書等公的記録、会社パンフレット、インターネットで閲覧することができる開示情報等)、取引の内容、取引条件について、これまでの取引履歴や交渉履歴等の資料もそろえた上で、これらを説明して、当該取引における方針と詳細条件についての自らの要望を明確にその弁護士に伝えることが必要です。そして、当該国際取引の英文契約書案の作成を依頼したり(自ら起案した英文契約書案の検討・修正等を依頼することもあります。)、相手方の海外企業が作成した英文契約書案の全部翻訳を依頼して、その内容について、検討・会議をした上で、その修正案とコメントの作成を行政書士や弁護士に依頼すること等が考えられます。

上記の弁護士への依頼事項のうち、「長い」英文契約書の翻訳を行政書士や弁護士に依頼したら、それだけでも弁護士費用がかなり高くついてしまうことでしょう。そこで、この翻訳については、翻訳サービス会社等に依頼するのも一つの方法です。

しかし、最も良いのは、「三鷹はなさく行政書士事務所」に依頼することです。英文翻訳者と法務能力の両方を高サービスでご提供しているからです。

また、英文契約書の準拠法が日本法ではない場合、日本の弁護士では、原則として、法律的アドバイスはできません。

その場合には、当該弁護士やその所属事務所を通じて、あるいは、その紹介を受けて、当該準拠法国の資格を持つ弁護士に契約書の検討や交渉の代理を依頼することが必要となります。もちろん、その場合には、相応の費用がかかりますので、日本の弁護士の意見を参考にして交渉を進めるという選択肢もありますが(繰り返しますが、日本の弁護士は、外国の法律をその準拠法とする当該英文契約書については、あくまで参考としてのアドバイスしかできません。)、その場合には、法的リスクを甘受せざるを得ないということを十分認識すべきです。

(5) 契約管理
相手方の外国企業は、当該国際取引の英文契約書を締結したら、契約に関する業務を終わりとしてしまうのではなく、当該契約通りに当該取引が行われていくこと、紛争の発生を予防すること、及び発生した紛争の解決についての契約管理を行います。

つまり、契約書と実際の取引に不一致が発生していた場合、当該不一致を関係者全員に知らせて不一致の拡大を防止したり、必要な場合には変更契約を締結したり、紛争の予防・解決等を内容とする契約管理をしています。日本の当事者においても、契約管理の重要性を認識して、これを実践すべきものといえます。


森井 啓之

代表 行政書士

森井 啓之

東京大学法学部を卒業後、大手金融機関に入社。法務部で、民法改正への対応、リーマン・ブラザーズの破産管財人との英語での激しい交渉を経て莫大な債権回収(詳細は守秘義務)に成功。また、個人融資における遺言・相続業務など幅広い経験を積んで参りました。皆様に、迅速かつ丁寧で最高の法務サービスをご提供させて頂ければ幸いです。

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