遺言、相続に強くなる!

【コラム】付言事項は必ず書こう


遺言書の最後に、「付言事項」として相続人へのメッセージを書くことができます。通常は法的効力がなく、そのような遺言をした理由や、相続人に対する感謝の気持ちを書くのが一般的です。

もし、ケース3のように、子どもたちに相続させる金額に差をつける場合は、付言事項でその理由を書き残しておかないと、トラブルになる可能性があるので気をつけてください。

実際、こんなケースがありました。80代の父親が亡くなり、2通の遺言書が残されました。最初に作られた遺言書には、「長男に500万円相続させる」と書いてあり、そのあとに作成された2通目の遺言書には、「前の遺言書を撤回し、長男に300万円相続させる」と書かれていました。どちらにも、付言事項はありません。

長男からすれば、500万円もらえるはずが、理由もなく300万円に減らされたわけで、納得できません。いっぽう二男からすれば、父親が理由もなく長男に300万円もあげるのは納得できないということで、けんかになりました。

この件は、長男の妻がそれまでの経緯をメモに残していたために解決しました。父親は昔、二男にマンションの頭金として500万円を贈与したため、不公平にならないよう、長男に同額を相続させようと遺言書を作ったのです。しかしその後、長男に事業資金200万円を贈与したため、相続させる金額を減らそうと遺言書を作り直しました。その際、長男・二男に説明したのに、時間がたつうちに2人ともそのことを忘れてしまい、ケ
ンカになったのです。もし忘れてしまうとトラブルになりそうなことは、必ず付言事項に書くようにしましょう。


森井 啓之

代表 行政書士

森井 啓之

東京大学法学部を卒業後、大手金融機関に入社。法務部で、民法改正への対応、リーマン・ブラザーズの破産管財人との英語での激しい交渉を経て莫大な債権回収(詳細は守秘義務)に成功。また、個人融資における遺言・相続業務など幅広い経験を積んで参りました。皆様に、迅速かつ丁寧で最高の法務サービスをご提供させて頂ければ幸いです。

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