遺言、相続に強くなる!

【コラム】リクエストに応じて遺言書を作りすぎた親の悲劇


親に「遺言書を作って」と言い出しづらくて悩んでいる人は少なくありませんが、反対に、親が気軽に遺言書を作りすぎて悩んでいるという人も世の中にはいるものです。

たとえば、母親と同居している長男が、母親に対して、「俺が世話をしているんだから、全財産を俺にくれるように遺言書を書いてくれ」と言い、母親が断り切れずに遺言書を書いたというケースがありました。その後、母親が二男と会ったとき、ついこのことを話したところ、二男が怒って母親を公証役場に連れて行き、自分に有利な遺言書を作らせました。後日、長男がそのことを知り、また母親に遺言書を書き直させる.…。

その繰り返しです。最後のほうには、母親の判断能力はかなり低下して、果たして遺言書の内容を理解していたかも怪しい状態になっていました。母親の死後、長男と二男は、「自分が書いてもらった遺言書が有効だ」と言い張り、最終的に裁判になりました。数年後に決着がついたものの、兄弟の縁は切られたも同然です。

このように、子どもたちの仲が悪い場合は、どちらかに有利な遺言書を作ると争いの種をまくことになります。いっそのこと遺言書は作らないか、あるいは弁護士に相談して遺言執行者を引き受けてもらって公正証書遺言を作り、そのことを子どもたちに知らせないでおくか、いずれにせよ慎重な行動が求められます。


森井 啓之

代表 行政書士

森井 啓之

東京大学法学部を卒業後、大手金融機関に入社。法務部で、民法改正への対応、リーマン・ブラザーズの破産管財人との英語での激しい交渉を経て莫大な債権回収(詳細は守秘義務)に成功。また、個人融資における遺言・相続業務など幅広い経験を積んで参りました。皆様に、迅速かつ丁寧で最高の法務サービスをご提供させて頂ければ幸いです。

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